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第2子を妊娠中の髙宮真衣奈さん。総合周産期母子医療センターやクリニックでの勤めを終え、次なる目標に歩み始めています。今この瞬間を大切に残したく密着取材しました。
冬晴れの暖かい日。第2子誕生がもう間もなく訪れる真衣奈さんと笑顔で対談しました。
心の美しさが笑顔に映し出されるような方です。
真衣奈さんは初めての妊娠の際、つわりや腰痛、恥骨離開、子宮内胎児発育遅延などのトラブルが続きました。
その経験から得た宝物を穏やかにお話されました。
第1子妊娠中は、夜勤専従で新幹線通勤をして人混みに出るなど、1日の変動が大きい環境で過ごしていました。妊娠中は「早くこの辛さから抜け出したい、早く終わりたいとマイナスに感じることが多かったです。やっと産休に入ったと思ったら、今度は発育遅延と診断されて…都内に通う2週間毎の健診が5〜6回続きました。」真衣奈さんは、いつもどこかに不安があったと振り返ります。
12年の柔道歴で柔道弐段を取得し、筋力、体力には自信があったものの、第1子の産前産後経験から、身体づくりの本当の意味を実感したと真衣奈さんは話します。
「自身の身体が学びを通して変化していくのを体感し、ケアの大切さを感じました。」
“ 何かを伝えたい気持ちが溢れてくる ”
今後は、自身の経験を力に変えて、妊娠・出産・育児を迎える女性に身体と向き合うことの大切さを伝えていきたい。
「37週だけど軽やかに歩ける」と話す真衣奈さんの足どりは本当に軽やか。上の子との関わりも愛情に溢れていて「自分の身体の楽を知ったから、こわばりにも気づける。一度 “ 心地良い ” がわかったら、調子悪いという身体のサインにも気づけるようになった。」
「以前の私を知っている人からは明るくなったねと言われます。キラキラしてるねとか、やりたいことがいっぱいあるんだとか、周囲の反応も変わりました。大切な人たちにそう言われると勇気づけられる、嬉しかった。」
身体と向き合い体感を得る中で心が解きほぐされ、それが原動力となっているように感じました。
「すごい!ぼこぼこ動いてます!」
赤ちゃんはインタビュー中も外側からわかるほど元気な胎動をみせてくれました。
「おなかの赤ちゃんはとてもやんちゃです。毎日向き合うことを積み重ねてきたから、少し骨盤ケアができなかった日は動く回数が少なかったり、やっぱりこの姿勢が好きなんだなとか、前回の妊娠中はおなかが張っていたことも今ならわかります。」赤ちゃんと対話する眼差しはとても愛情に溢れていて、誕生を待ちわびていることがとてもよく伝わってきました。
「赤ちゃんは子宮が高い位置にあると喜ぶ。楽しそうにゴロゴロしてる時とやだなという時がわかる。生まれた後の答え合わせが楽しみ。」
1日1日を丁寧に紡いできた妊娠生活。赤ちゃんに会えるまでもう間もなくです!
真衣奈さんは出会った時から「助産院開業が夢、今その準備をしています」と決心されていました。
お話を聴く中で、未来が目の前に見えてくるようでした。
夫が整形外科医で、義父が柔道整復師、義母が介護福祉士という人のために尽力されているご家族。将来は、義父さんの接骨院と連携し、夫の整形外科医院開業も視野に考えているそうです。
家族が運営する高齢者デイサービス、接骨院、柔道教室、整形外科医院(予定)と連携した環境の中で「子連れのママたちが通えるような助産院を開業したい」と力強く話されます。
少子高齢化の中で、子どもから高齢者まで同じ環境下で健康づくりができることは “ 地域みんなで子どもを育てる ” が叶う、希望に溢れたビジョンだと感じました。
「夫が整形外科医だから骨盤ケアに関心を持ったわけではなく、自分の興味を持った先が共通の道だった。助産師としてやりたいことを夫も受け入れてくれる。まるまる育児や骨盤ケアにも一緒に行って、夫自らも身体が変化したことを感じてくれたり、娘の成長を一緒に感じて育てることができたり、夫婦で共有できる環境に感謝してます。」
それぞれの専門分野を共有しながら、目の前の育児にご夫婦で向き合えていることが大きな原動力になっています。
ぽつりぽつりと紡がれていく言葉には、力強い優しさを感じました。
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やりたいことがいっぱいある。
小さい悩みから聞けるようになりたい。
最初から心開けない人もいるから。その方の悩みに添えるような人になりたい。
自分が持っている知識がその方に合っているかはわからない。引き出しとして自分の経験を大事にしたいけど、その人に寄り添うことを大切にしたい。
ぽっと会った人、助産師を知らない、出会えない人にも伝わるような存在になりたい。
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真衣奈さんと初めて出会ったのは、約1か月前のこと。お世話になっているsowaka women’s health clinic 院長の竹元 葉先生からのお繋がりでした。真衣奈さんは初対面のオンライン面談で、これまでのこと、これからのことを力強く優しくお話しされました。わたしはその時直感で、産後でも、開業後でもなく、今だ!と思いご依頼したところ、取材が実現しました。
真衣奈さんはじめ、ご家族の皆さまに感謝すると同時に、これからの未来がとても楽しみでワクワクしました。まずは、胎動でご挨拶してくれたひーちゃん(胎児ネーム)のご誕生とご安産を心より祈っています。
2つの総合周産期母子医療センター勤務を続けてまいりましたが、第2子妊娠と転居を機に退職しました。現在はクリニックでの勤務をしつつ、開業に向けて準備しています。 自身の妊娠、出産、育児の経験から、骨盤ケアやまるまる育児の良さを体感しひろめていきたいと思うようになりました。またベビーとのふれあいを、通して育児を楽しめるママ、パパが増えて欲しいと思っています。 今後は開業し、訪問サービスなども提供していきたいと思っています。それまではオンラインで悩みを抱える皆さまが気軽に相談でき、自分らしく妊娠、出産、子育てを過ごせるのサポートが行えるよう、保健指導や相談対応をお手伝いいたします。