にこママガジン
~助産師100人の1歩~

2020/10/02

神奈川県相模原市緑区で母乳育児相談を中心に産前産後ケアを行っている山本美貴さんに密着取材しました。

心包み込まれる場所

秋晴れの日。「やまもと母乳育児相談室」のお庭には、空に向かってグンと伸びる白樺の木が佇み、木々からはあたたかな木洩れ陽が射し込みます。思わずふ〜っと深呼吸してしまう空間が私たちを迎え入れてくれました。

ママと赤ちゃんの橋渡し

「私はママと赤ちゃんと出会った時、まずは赤ちゃんの目を見て〇〇先生とご挨拶をします。その様子を見たママは自然と顔がほころびます」と穏やかに話す美貴さん。ひとりの人として赤ちゃんと接することで、ママは「こんなふうに話しかけるんだ」「こうすると嬉しいんだ」と赤ちゃんの接し方に気づきを得ることがあります。

生後1〜2か月は自宅で過ごすことが多いママたち。赤ちゃんの反応がわかりにくい時期は不安を感じやすいです。美貴さんは母と子の関係を「母子一体性」と表現します。ママの困りごとに寄り添い、赤ちゃんの気持ちを伝えることで「橋渡し」する関わりを大切にしています。

人のつながりの中で生まれる安心

現代はたくさんの情報が溢れており、ママはSNSや知恵袋、ブログの体験談を見て知識を得ることが増えてきています。自分の身体はどんなサインを出しているか、気持ちはどう感じているか_自分に合った解決方法と出会うには、たくさんの情報を探すよりも「あなたの身体は〇〇だからこうすると良いかもね」と直接助言してもらうことで得られる安心感があるはずです。

「対面の良さを感じてほしい」

美貴さん自身が、一人目妊娠の際は体重増加不良、二人目妊娠の際は切迫早産で入院した経験がありました。三人目妊娠で初めてトラブルなく赤ちゃんを迎えられたのは「自分のからだとこころをわかって寄り添ってくれた助産師がいたから」と話します。自身の経験から、今度は共に考える存在になりたいと決心され、現在まで多くのママの力となっています。人は頼り頼られ生きていく・・・人の想いは巡り巡るのだと感じました。

体感すること

ママが感じ取ること「体感」を大切にしています。困りごとを抱えるママを目の当たりにした時、例えば “ 赤ちゃんが飲んだり食べたりする量を毎回測っている ” ・・・大人だって毎回決まった量を食べないことや十分飲めていると共有しても、ママにとってはそれが安心の素となっていることもあります。体感から安心を感じるようになってほしいと思いますが、どんな想いや考えも否定することはしません。「選択するのはママ自身。自分と赤ちゃんに合った方法を選択する力をつけてほしい」と話します。

家族サポートの在りかた

学ぶ機会がなかなか得られないご家族は置いてきぼりになりがちです。「力になりたい、どう関わるのが良いか」と思いを巡らせるご家族が多いと思います。

“ 夫婦で子育てをする=形にとらわれること ”が多いです。例えば、ミルクをあげる、夜中に起きて一緒に育児をするなどがあります。パパとママ、それぞれに役割があります。パパやご家族には「一歩はなれたところから見守る距離感がほしい」と美貴さんは話します。慣れない育児や不眠で不安定になりやすいママの心に寄り添うのがパパの役割。「決して形だけではないことをひとりでも多くのパパへ伝えていきたいです」

慣れない育児生活は、ひとつできたら「ありがとう」とまず言葉にすること。そして、ママは「できない、疲れた」と人に頼る勇気を持ってほしい。そうして互いに歩み寄ることが必要だと思います。

編集後記

授乳の悩みで通院していたママが「卒乳前に赤ちゃんがおっぱいを頬張る姿」を残したいと描写した作品が飾られていました。ママの角度から見える特別な光景_愛らしさ、エネルギー、本能・・・いろいろな感情が感じられました。

「続けること」その時は一生懸命で余裕がなかったことも、続けた先で「よかった」と思えることもあります。続ける過程の中で、助産師がちょっと背中を押し勇気を与える、そんな存在になれたらと感じました。

愛犬はなちゃんと美貴さん

助産師紹介

山本 美貴(やまもと みき)
桶谷式やまもと母乳育児相談室

助産師として20年以上、病院・クリニック・助産院・市役所・店舗等で、助産や相談をお受けしてきました。自分の育児中に多くの方々に支えられたこともあり、今度はその恩返しができればと、母乳育児相談室を開業し現在に至ります。赤ちゃんとママとご家族が、安心して育児ができるように、妊娠中から産後、長い育児期間中の知恵袋として、直接間接的なケアをお手伝いさせていただきます。

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