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にこママガジン
~助産師100人の1歩~

2020/12/04

年間約3000件の赤ちゃんの誕生を迎える病院で、10年間お産に携わってきた中 友里恵さん。たくさんの命の誕生を見守る中で感じてきた助産観、そして今後の人生は…心の内をお話くださりました。

助産師を志したきっかけ 〜家族の絆〜

“ 命が生まれることは当たり前じゃない

取材中にこの言葉を何度聞いただろうか。その背景には、小学3年生の時に経験した兄弟の死産がありました。

友里恵さんはこの経験から、女性の役に立ちたいと医療の道を志す中で、高校生の時に巡り合ったのが “ 助産師 ”という仕事でした。

流産や死産のケアをする時は、この経験を重ねてしまうそう。

「両親はこういう思いで産んだのかなとか、経産婦だと上の子に心配されないように気丈に振る舞ってるのかなとか、両親にもいろんな決断があったのだと思う・・・」

この経験が家族の絆を深めた “ 土台 ” となっています。

経験から感じてきたお産事情

“ お産するために病院へ来てるのに、直前になってもこんなに不安を抱えている女性が多いのはどうしてだろう ”

“ 病院に来れば産ませてもらえるという考えの方が多い ”

友里恵さんは、お産を迎える女性と出会う中で、そんな疑問を感じてきたそうです。

もちろん未体験のお産に対する不安・恐怖は想像がつきますが、ネガティブなイメージがこんなにも強いのはどうしてか・・・

その根本理由を探る中で導き出した考えが、現在の友里恵さんの活動に繋がっています。

主体性を持つ女性を増やしたい

友里恵さんは現在、“ いつかママになりたい ”と願う女性向けの妊活講座「パーフェクトバース」を展開しています。妊娠・出産にフォーカスを当てるのではなく、長期的な女性の健康や幸せについて伝えたいと目標を掲げ、食事や運動、生理のしくみ、パートナーシップ、デリケートゾーンのケアなどを伝えています。

助産師というと…お産で出会う人というイメージが強く、身近にいない印象があります。そのため「私は助産師と言わず女性の専門家として関わっています。大体の方は困ってから助けを求めてきますが、将来の子を思うと予防や準備は大切だよねということを伝えたい。」

長年勤めた病院を退職し、独立して一番驚いたこと。

それは「当たり前に知っているだろうと思っていた知識も、知らない方が多い」という現実でした。

“ いつかママになりたい ”と願う女性に何を伝えるべきか。目的を叶えるために遡って今からできることってなんだろうという視点を大切にしています。

「方法はいくらでもある。方法を伝えたところで行動するかは目的がないとなかなか続かないもの。私は方法を伝えるだけでなく、自分のココロとカラダと向き合うきっかけを提供したい。

「私が伝えたいことは自分に関心を持つこと、そして大切にできること、どうしたいかイメージが持てること。その土台づくりです。」

妊娠は生活習慣を見直す機会。友里恵さんの妊活講座の受講者は、気づきから行動変容につながる方が多いそう。「知らなかったという後悔を減らしたい。引き出しがある中で自ら選択できるような情報提供ができたらと思います。」

妊活講座をきっかけに、継続的な個を大切にした質の高いサポートができることも、これからの時代に沿った関わり方であると感じました。

一歩踏み出したら見えた世界

ひとつの世界しか知らないと、いつの間にかこうあるべきという概念や価値観が生まれてしまう。

「私にはロールモデルがいます。尊敬する助産師は沢山いますが、助産師以外のロールモデルもいます。一歩踏み出し、いろいろな人と出会う中で知らなかった世界を知りました。当たり前と思っていたことが実は当たり前でなかったり…自分にはないものと触れ合う中で、価値観を磨いていくことが大切だと実感しました。」

助産師の世界にいると、自然と母子が笑顔になってほしい、命を救いたい思いで同じ方向に向かっていく環境があります。チームで動くにはとても重要なビジョンです。しかしながら「10年後や20年後になりたい自分をイメージしたら、この環境で人の役に立つことも大切だけど、自分の可能性をもっと大切にしたいと思いました。ライフプランを考えながら生きたいと思った。」

“ 仕事とプライベートのバランスがとれること ”

仕事とプライベートどちらも拡大していきたい。昔はどちらかを頑張ったらどちらかを我慢するという考えだった。ロールモデルと巡り合ったことで、どちらも手に入れて良いことがわかった。全部拡大していけるんだよ、それが女性の幸せなんだよということを行動から伝えていきたいです。」

編集後記

友里恵さんと出会ったのは11年前のこと。初々しい新卒の同期として共に歩んできました。

あだ名は「歩くオキシトシン(幸せホルモン)」

そう、友里恵さんが勤務の時はスタッフみんなが構えます。なぜなら、不思議とスルッと生まれてくる赤ちゃんが多いのです。その姿は「ようこそ赤ちゃん、いつでもおいで」と語りかけているよう。周囲を勇気づけ、愛情で包み込むそんな存在です。

言葉にして行動。たとえ転んでも、それをも力に変えて笑顔で乗り越える。

友里恵さんといると、すべては人の繋がりで生かされていると感じます。

助産師紹介

中 友里恵(あたり ゆりえ)
中 友里恵(あたり ゆりえ)
パーフェクトバース主宰

はじめまして。私は愛育病院にてこれまで3000人以上の出産に立ち会い、1万人近くの女性をサポートしてきました。現在は独立し、妊活講座のパーフェクトバースを主宰しております。妊娠中は不安や心配なことも多いと思いますが、にこにこなママに向けて、安心した妊娠生活、産後を過ごせるようお手伝いします。あだ名は歩くオキシトシン(幸せホルモン)です!

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